2016年6月10日金曜日

あとがき 第44号


むむ、あとがきを三回も飛ばしている。失礼しております。


前回、網野さんの時壇をまとめて掲載してしまったが今回の入稿がない。それって分割して掲載してね、という意味だったことを今頃思い、今回は、掲載なし、という羽目に、、すいません。

筑紫氏のエッセイが昨今の大学事情を踏まえていて興味深く拝読。前述の網野さんは、リベラルアーツ学部の教員でいらっしゃる。


以下、今号の柳本々々さんの短詩時評に絡みムーミン、その他思い出すことなどつれづれに。


インターネット俳句総合誌の金字塔として燦然と輝く【豈weekly】にて高山れおなさんが現在は終刊となった『俳壇抄』(全国の俳誌を紹介する冊子。全国の図書館などに無料配布された。)について以下を書かれていた。


R_Takayama 「豈」ももちろん載っております。十二句選と報告記は、昨年から同人に加わった北川美美が担当している。拙句も採られていてそれは、〈ムーミンはムーミン谷に住んでゐる〉というもの。北川美美はムーミンが好きなのだろうか。であれば、他のみなさんには申し訳ないがこの選もやむをえない。ほんとにこの句がいいと思って採ったなら、そりゃ問題だぞ。
出典: http://haiku-space-ani.blogspot.jp/2010/05/blog-post_7831.html


ワタシって相当選句眼が無いのね、と当初凹んでいたら、その翌年だったか角川『俳句』(と記憶)に高山れおな氏自選代表句に、なんと、<ムーミンはムーミン谷に住んでゐる>が入っていて、驚き。 あらー、と調子に乗る。

ムーミンはムーミン谷に住んでゐる>の句、これ哲学的な意味、所詮おなじムジナ、ムラ組織というのか、そういうシガラミ的なことに頭がいく。最近、三橋敏雄先生の、<鉄を食ふ鉄バクテリア鉄の中>の鑑賞を書き直し、<ムーミンはムーミン谷に住んでゐる>を思い浮かべていた。(別件:鉄バクは本来、鉄の中にはないことが調べてわかった。だからどうってことはないのだが、その際、仮屋賢一さんにお世話になりました。)


最近、高山れおな氏を見かけない(クプラスは拝読しましたが。)、と思いながら、芸術新潮を2冊購入。(2016.5月号6月号)、このところ、アート系の二大総合誌、芸術新潮と美テチョー(美術手帖)がどうも以前と雰囲気が違う。どの専門総合誌も起死回生なのだろう。この二大美術雑誌、妙にフジテレビ化、なんというのかキャッチコピーからして、テレビ化したような感じになって来ている。例えば、芸術新潮の6月号(発売中です)は「仁義なき聖書ものがたり」ですから。任侠と聖書という「取り合わせ」の妙。


おっと、芸術新潮の若冲特集の「若冲ご近所マップ」なんか、これ、クプラスの俳壇マッピングと似ているんじゃないの、とか思いつつふむふむ・・・。芸術新潮はイラストがフンダンに使用されていてとっつきやすい。やっぱりこれって世の中がアニメ化されているってことなのかも。

そもそもブルータスが、西洋美術史や日本美術史の保存版の特集を組み山口晃氏のイラストが冴えていて面白かったことにはじまってんじゃないかとおもってみたり。マガジンハウスが頑張っているのであれば老舗の二大芸術雑誌が黙っていませんよね。

妙に読者や芸術家の先生方に迎合せず編集者が楽しんでいる感じがあり専門誌が楽しそう、というのは、購買意欲をそそる。用あって80年代の「芸術新潮」のマグリッドとセザンヌの特集バックナンバーを古書サイトで落としたら、それなりにポップな記事でへー、もともと芸術新潮はそうだったのね、と納得する。


芸術新潮同5月号「ルノワールはリウマチといかに闘ったのか?」などは、不謹慎ながら「子規は脊椎カリエスとどう闘ったのか」と見えちゃったりして、へー三つという感じ。


しかし、芸術新潮6月号の吉増剛造さんの校正の赤ペンなどは芸術作品でもあると感心してみる。なんだ、初稿に赤字もっと入れていいんだね!と思うのは浅はかである。これは吉増剛造先生だから赤字入れてもいい、ということなんだよね、と自問自答・・・。



そういえば、某人気小説家の新潮社での担当者とやりとりすることがあり、「実は、知っているといったらご本人に失礼だが、高山れおなさんと同じ同人誌所属なんですが」、と送ったら、「えー!?」と驚かれる。 そもそも、ある句会で、「美美さんどこか所属してるんですか?」と言われたので、「ええ、豈なんですが」と言ったら、「えー‼??豈ー!?うっそー!?」と某夫人が興奮ぎみになる。 それってどう受け止めればいいの、と思いながら、現在に至るキタガワ。


高山さんそんなわけで元気ですか。(見てないか。)


おっとムーミンから外れて芸術新潮の宣伝らしきことになってしまったが<WEP俳句通信>での連載の宣伝をどうぞ、と筑紫相談役から持ちかけられていて、予想外の展開。自分の連載宣伝、自己宣伝っていうのかできないのよね、それが課題か、と思いながら、なんでも見せ方が出来る人と出来ない人がいるのよね、それも俳句と同じかも…と思いながら、これから書けたら書いてみようっとおもいつつ、、もう更新の時間…。 

今回はこの辺で。




北川美美記


6/20追加

およそ日刊「俳句新空間」の中の 鑑賞句の作者名<鴇田智哉>さんのお名前に誤りがありました。訂正しお詫び申し上げます。 

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