2014年3月28日金曜日

【芝不器男俳句新人賞】 第四回芝不器男俳句新人賞を受けて / 曾根 毅

この度は、栄誉ある芝不器男俳句新人賞を賜り、大変光栄に存じます。この場をお借りして、お世話になった方々に心より御礼申し上げます。4年に1度の開催で、今回が第四回目となる同賞は、愛媛県の主催から実行委員会方式に変わり、その過程において西村我尼吾参与をはじめ多くの方々の熱意と奔走により、前回同様の盛会となったことと聞き及んでおります。3月11日の最終選考会、受賞式には残念ながら出席が叶いませんでしたが、後日、動画サイトでその模様を確認することができました。選考委員の先生方が全ての応募作品に向き合われ、予選通過のそれぞれの作品に対して公開の場で批評を述べられるというのは、まず他では見たことがありません。多様な俳句観をお持ちの先生方に、同時批評をいただける稀有な機会。賛成意見も反対意見も新鮮かつ刺激となり、今後の句作にとって重要なヒントとなりました。

さて、10年程前は数少ない若年作者の一人であった私も、既に今回の応募者の中では最年長となっております。この僅か10年程の、俳句を取り巻く著しい環境の変化を改めて感じます。例えば最近目にした、従来の結社・同人誌やシンポジウムとは趣を異にする「ユニット系短詩マガジン」や、アイドルやお笑い芸人を交えた俳句イベントなどの出現は、変化の一端を覗かせる氷山の一角にすぎないであろうと推察します。方法は多種多用なほど良いということになるのでしょう。俳句における少子化対策といえば語弊があるかも知れませんが、俳句甲子園や芝不器男俳句新人賞は、このような新しい潮流の原動力として機能してきたのではないかと振り返ります。一方で、作品の新しさや深みということでいえば、俳句は未だ芭蕉の掌の上に在るとも言えそうです。

ともかく個人に帰すれば、この数年は特に大震災との遭遇と身近な生活環境での放射能汚染について、体験を経験に昇華し、俳句の上で普遍に繋ぐことに挑戦した期間でした。今回その試みを、選考委員の先生方による鑑賞によって、掬い取っていただいたものと受け止めております。その意味からも、創作とともに俳句の読みの重要性にも、今後より意識を向けていきたいと考えます。次回の第五回芝不器男俳句新人賞が、今からとても楽しみです。ありがとうございました。



※下記は全て 「芝不器男俳句新人賞公式サイト」にリンクしています。

第四回選考結果 

芝不器男俳句新人賞:曽根毅  (作品No.33)
同奨励賞 
大石悦子奨励賞:西村麒麟 (作品No.42)
城戸朱里奨励賞:表健太郎 (作品No.36)
齋藤愼爾奨励賞:庄田宏文 (作品No.52)
対馬康子奨励賞:高坂明良 (作品No.72)
坪内稔典奨励賞:原田浩佑 (作品No.48)
同特別賞:稲田進一 (作品No.10)


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